回転曲げ疲労試験機 YRB200
回転軸系材料の疲労強度調査を行う装置です。
YRB200は最大負荷荷重20kgとなっております。
お客様の使用用途によってYRB200・YRB300Lからお選び頂けます。
2013年度日本機械学会関西支部賞(技術賞)受賞
テーマ:【極限環境下におけるギガサイクル4連式回転曲げ試験機の開発】
4つの特徴feature
01スピーディーなデータ採集!
ギガサイクル疲労データを収集するには、長期の実験期間が必要です。
注目すべき点は、108回では約20日間、109回では約200日間という実験時間がかかってしまいます。S-N曲線を作成するには6パターン以上の応力をかけた試験結果が必要となり、単式の試験機の場合ですと、1本のS-N線図を作成するのに426日もかかってしまいます。
ところが、弊社の試験機では、4種類の試験を同時に行うことができるので、試験時間を大幅に短縮することが可能です。
また、4つのチャック部に試験を分散させることで約200日でギガサイクル疲労試験データが採集できます。よって短時間でS-N曲線を作成することが可能となり、高効率で実験を行うことができます。
オプションといたしまして速度調節ユニットも販売しております。
最大5000RPMまで速度を加速させることが可能ですので、より実験をスピーディーに行うことができます。
また、超音波疲労試験機と違い冷却装置が不要です。
02スムーズな試験片着脱!
試験片把持部にコレットチャックを採用することで、
「確実に試験片の取り外しが可能」です。この仕様により、長期間の実験で試験片がチャックに固着してしまうということがなくなりました。
また、コレットを交換することで、
「異なる試験片形状の保持が可能」となります。
03芯振れ0.03mm未満、信用性の高いデータ採集!
弊社は長年、金属加工を行っている企業です。
そこで培われた技術を活かし、高精度のシャフトの作成に成功いたしました。
芯振れによる余分な負荷が少ない為、
より信用性の高いデータを採集することが可能です。
04アジャストボード採用 / 試験片全長の選択が可能!
アジャストボード | 作用点と切欠き部との距離(mm) | 試験片全長 | メリット |
---|---|---|---|
取り外し時 | 30 | 小 | 材料費用の低減 |
スタンダード | 50 | 中 | 試験片製作が容易 |
ロング | 70 | 大 | 高応力付加が可能 |
アジャストボードとは曲げモーメントを作用させる距離を調整するためのパーツです。
アジャストボードにより試験片全長を選択でき素材や条件に応じた試験に対応が可能です。
様々な全長の試験片を使用することが可能です。
※試験片は片持ち式試験片を使用しています
基本仕様Specification
機械本体仕様
主軸(スピンドル) | 主軸本数 | 2本 |
---|---|---|
主軸回転数 | 1000~5000RPM | |
モーター | 0.2kW-4P | |
電器容量 | 200V(三相) | |
軸受 | スピンドル | アンギュラ玉軸受 |
試験片 | 深溝玉軸受 | |
コレットチャック | 把持範囲 | 標準φ10(アダプター及び周辺部品変更でφ5~13に対応可) |
最大負荷 | 20kg×4ヵ所 | |
最大曲げモーメント | 7938N・mm(弊社標準試験片の場合) | |
最大応力 | 1366MPa(弊社標準試験片の場合) | |
ベルト | VベルトM | |
機械の大きさ | 本機概算質量 | 約140kg |
サイズ | 470×400×1050 | |
アジャストボード (スタンダード) |
2(50mm用)枚 | |
耐用年数 | 5年 | |
保証期間 | 1年 |
※製品の仕様および外観は改良のため変更することがありますので、あらかじめご了承ください。
付属品
・アダプター 1セット (4ヶ)
おもり把持部パーツ (YRB200:φ5.0~13から選択)
・保護カバー
回転部から測定者を保護 (カバーを開けると自動で回転が止まります)
・荷重物 バラエティパック
※0.1kg~
万全のアフターサービス
01 定期メンテナンスサービス
年に一度の定期メンテナンスを実施することをお勧めします。
グリス切れやベルト破断などのトラブルを事前に防ぐことが出来ます。
02 オーバーホールサービス
YRB200は5年※、YRB300Lは3年※に一度スピンドルの交換を推奨しています。スピンドル交換をすることにより試験機の動きがスムーズになります。
※使用頻度、条件により変わります。
よくある質問FAQ
皆様からのGIGA QUAD®に関してよく頂く御質問をまとめました。
下記以外の質問もお待ちしておりますので、是非お問い合わせ下さい。
- 試験応力はどこまで?
- 標準試験片の場合、YRB200で1363MPa、YRB300Lで2540MPaです。
- 最大荷重と最小荷重は?
- RB200は、最大荷重は20kg。最小荷重は約0.49kgで、アダプター、バネ、棒、受け皿、ナット全ての重量です。おもりをかけていなくとも最低で0.47kgの荷重がかかっています。YRB300Lは、最大荷重85kg。最小荷重は、5.21kgです。
- 客先にて準備が必要な設備は?
- YRB200 電源設備 電源:三相AC200V ブレーカ容量 :15A
YRB300L 電源設備 電源:三相AC200V ブレーカ容量 :20A
空圧設備 圧力0.4MPa
- 製品の最大電流値は?
- YRB200 3A
YRB300L 6A
腐食ユニット 0.05A以下
高温ユニット 10A
モータの電気容量 YRB200 0.2kW
YRB300L 0.4kW
※環境ユニット使用時は0.7~0.9kW
- 把持可能な試験片サイズは?
- YRB200は試験片の外径がφ5~φ13なら取り付けは可能です。YRB300Lはφ5~φ20までが取付可能です。ただし、寸法効果や、応力集中係数など、様々な要因が疲労試験に影響を与えますので、試験片の形状には弊社推奨の形状とサイズが有ります。コレットとアダプターは1つの寸法にしか対応しておりませんので、試験片の外径寸法を変更する際、それに合ったコレットとアダプターを準備する必要があります。コレットとアダプターは弊社にて準備しますので、お気軽にご相談ください。
- 試験片に要求される芯振れ精度は?
- JIS Z 2274には試験片の芯振れは±25μm以内と提唱されています。過去の実験では、芯振れ精度が±60μm以上と±20μm以下では疲労強度が20%ほど±60μm以上の方が弱くなる結果を出したことが有ります。
- S-N線図はどのように引けばよいのでしょうか?
- Excelの近似曲線で作成する方もいらっしゃいますが、より専門的な方法としてはS-N曲線回帰法に基づいた「金属材料疲労信頼性評価標準」
– S-N曲線回帰法 – 付属のソフトで作成することをお勧めします。
- GIGA QUAD®と小野式の違いは?
- GIGA QUAD®は片持ち式で試験片4本同時試験が可能。
小野式は両持ち式で試験片1本のみ試験可能。
- 片持ち式と両持ち式の違いは?
- 試験片に働くモーメントが異なるので、方式により使用する試験片の形状が異なります。材料の純粋な強さを知りたい場合は片持ち-砂時計TP、材料欠陥を多く拾いたい場合は両持ち-平滑TPがお勧めです。ただし、片持ちでも平滑TPを使えますし、両持ちでも砂時計TPを使用することができます。
4連式回転曲げ疲労試験機の話Tecnical information
金属材料は小さい荷重が繰り返し長期間にわたって加わると疲労して、やがて破断する物質です。私たちの生活を支えるあらゆる機械構造物の多くは金属材料から構成されており、このような金属材料の特性を十分理解した上で安全な設計がなされる必要があります。
製品ラインナップLINEUP
例えば、このような
ご要望にお応えします。Request Order
- 回転曲げ疲労試験を効率行いたい
- 実環境を想定した疲労試験を行いたい
- 高価な材料なので小さな試験片で疲労試験を実施したい
ご注文・ご依頼までの流れFlow
- お電話・メールで、ご相談を受け付けます
- まずは、お電話またはメールでお気軽にお問い合わせください。
スピーディーにご対応させていただきます。
- ヒアリングし、お客様のご要望をお伺いします
- 御訪問やWEB会議システムでのお打ち合わせを通して、打ち合わをせさせて頂きます。
なお事前にGIGAQUAD®がどのような試験機なのかを見学頂く事も可能です。
- 受託試験のご利用も可能です
- 受託試験サービスにてGIGAQUAD®をご利用頂く事も可能です。
試験片製作からS-N曲線導出まで一気通貫で対応させて頂きます。
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